農家プロジェクトは、石川県内の農家と当社が深くつながり、そして農家と当社のお客様をつなごうというものです。
こんにちは。「未来を見つめる農家プロジェクト」の推進役を任されている、インターン生・金沢大学3年の浜本彩佳(はまもと あやか)です。
~ 農家プロジェクト: 思いを語れば実現へ~
シリーズの 6回目は、世界一、五郎島金時を愛する かわにさんです。
2部構成でお届けします。
前半は、ヒアリングで伺った農家さん情報をお伝えします。
後半は、松本が農家さんと一緒にできることを発信します。
今回は、松本と長年お付き合いさせて頂いている五郎島金時の「有限会社かわに」の代表・河二(かわに)さんの所へお伺いしました。加工工場兼事務所のドアを開けると、ウェルカムボードがお迎えをしてくれました。なんて嬉しい演出でしょう。あっという間に私は、かわにさんのファンになってしまいました。
■ ヒアリングで学んだ「かわに」さん紹介
五郎島金時のこぼこぼという食感と甘みは長く石川県で愛されています。
この五郎島金時の味を追求するために「収穫量を抑えた栽培方法を実践しています。」と話されます。
事前に社長からは、「かわにさんは、『I Love Gorogima 』のちょっと年のいったナイスガイ(笑)で、頭の中は五郎島金時いもを世界中に広めたい。みんなに食べてほしい。その一念しかない。」と社長は教えてくれました。
また五郎島金時には三つの日本一があるともいわれました。
一つは人の手によって多くの時間をかけて日本最多の規格数という30数種類という大きさに揃えること。
二つめは、日本一高い価格で取引されていること。
三つめはかわにさん本人だそうです。
■ 五郎島金時への思いが六次産業化へと乗り出す
農家には必ずあるつきものの悩みのひとつが、全収穫量のうち5%はでるという規格外品で、正規の1/5以下という値段しか付かないという事です。むしろ人件費にもならないため廃棄されていた場合もありました。「見るに忍びない。」五郎島金時を愛するかわにさんはこれを何とかしたいという思いで始めたのが加工・販売だと聞きました。
「農家は自分たちで作物の値段を決めることができない。それなら自分で商品として加工すれば値段を決められる」と考え、商品化に乗り出したそうです。
かわにさんの夢は、この五郎島金時の農地の横に「五郎島金時いも・ワールド」を作ることだそうです。農業体験もできレストランもあり直売の販売所もあり、家族みんなが一日中遊べるスポットを作りたいと語ってくれました。
夢は人の前で語って初めて実現に向かって進み始めるといいます。だとすると、もうかわにさんの夢は実現し始めているのではないでしょうか。そんな思いが伝わるインタビューでした。
そのステップとしての金沢駅あんとでの「農家屋かわに」が人気をよんでいます。
五郎島金時を使った焼き芋、バームクーヘン、プリン、マドレーヌ、スイートポテトなどが並びます。手土産にも大人気です。
「かわには五郎島金時農家!」と宣言するかわにさんは、基幹商品のスイートポテト以外のお菓子はすべて外注されています。
しかし「かわには五郎島金時を作る農家だから!」と、お菓子作りのすべてのベースとなる五郎島金時のペーストだけに持てる力をすべて集中して作っているのです。
「今後いかに消費者の口に入る形に近づけるかがポイント。」とも教えてくださいました。
何度も口にされる「かわには五郎島金時農家!」という言葉が頭から離れませんでした。
そのせいでしょうか、毎年10月に行われている芋ほり大会に社長の娘さんの英里香さんと一緒にスタッフとして参加させていただきました。
たいして力にもなれない臨時のスタッフなのに、15年ぶりに芋堀もさせていただき自分の手で収穫できることがすごく楽しかったです。
一日も早く「五郎島金時いも・ワールド」の夢が実現されることを願っております。
■ かわにさんと松本がコラボしてできたもの
金沢駅あんと内に出店している「農家屋かわに」の中でも一番人気なのが、スイートポテトの「農家屋ポテト」です。(プレーンと抹茶あります)
かわにさんと社長は20年前からのご友人だったようです。
あんとへの出店依頼前から、よく一緒に商品についてのお話しをされていました。
そんな時、九州で人気だったスイートポテトを見て社長は「これだ!!」と思ったそうです。
商品のターゲット決めや五郎島金時の美味しさを引き出すための味などを一緒に考えていきました。そこから何度も試行錯誤を繰り返し、現在販売しているスイートポテトのベースが誕生しました。
このように、かわにさんとの話し合い、松本のお客様の料理人の方たちと話し合いを重ねて完成した、スイートポテトです。
PS、現在松本では、かわにさんの五郎島金時を使って、きんとんやチップスを販売しています。