開発ストーリー 加賀れんこん農家を応援

松本社長の開発ストーリー 加賀れんこん編

 蓮根部会がアツイ! 蓮根畑の中心で、夢を語る

株式会社松本では、メーカー様、飲食店様の新商品開発をお手伝いさせていただいております。

~松本社長の新商品ストーリー~

シリーズ3回目は、加賀れんこんについてです。

泥水に咲く美食です

泥水に咲く美食です

日本でレンコンといえば茨城産や徳島産が一大産地ですが、その品質となると加賀レンコンが飛びぬけているというのが全国の料理屋さんの評価です。
他の産地よりも澱粉質が多く粘りが強く、最初はしゃきしゃきで後はねっとりで、ハス蒸しにするのにもツナギを入れる必要がないのが特徴ですが、その生産量は全国10位でしかなく、1位の茨城県の1/30しかありません(平成22年)。
それなのにそれだけの評価がいただけるということは、単なるマスコミの評価や一過性のものではないといえるでしょう。

水をかけて取り出します

水をかけて取り出します

若い力で未来を担うモデルケース

 また日本の農業就業者の平均年齢は 65.8 歳で65 歳以上の割合が6割、75歳以上が3割だといわれるなか、この加賀レンコンを作る農家だけは、従来の農家の外から新規で20代、30代の若者がどんどん参加してきています。
彼らは従来のしがらみにとらわれず、どんどん新しい農法を取り入れ、一人として同じ栽培方法をしていません。つまり  「みんな自分のやり方が一番だ!」 と思っているわけで、それが傍目からみると、このレンコン部会の一番の弱点ではないかと思われます。しかし、それだけレンコン作りに自分の未来を賭けているともいえるでしょう。その中の一人にスポットを当てました。

脱サラだからこそ新しい栽培にチャレンジできる

 建設業の現場監督から蓮根栽培農家へ転身した異色の経歴を持つ東さん。当初は、組合長から、栽培法、掘り方、箱詰めまでを手取り足取りで教わったそうです。もともと当社のスタッフの親戚でして、その関係からご縁を結ばさせていただきました。

東さんは現在、「ポーマン(R)栽培」と呼ばれる農法で蓮根づくりにチャレンジしています。前年から農薬を1/5に減らしたものの、それでも朝 畑へ来てみると一面にたくさんの虫が死んでいる状況を見て、こんなやり方で作ったレンコンを自分自身ではとても食べられない。と思ったのが、無農薬農法に取り組むきっかけだったといいます。

はす蒸しを仕込みます

はす蒸しを仕込みます

彼が作る蓮根は、畑で節をカットした部分からは粘り気のある白い液があふれ出ています。市場にでているものより粘り気が多く、味もしっかりとしています。しかもはす蒸しを作るために生をすったものでさえ甘みが感じられます。

これは自分の舌だけで簡単な評価は危険だと考え、自分の取引先の多くの料理屋さんに持ち込みましたが、最初は 「加賀レンコンならみんな同じじゃないの」 といっていましたが、実食された、ほとんどすべてのお客様が 「これは美味い」 との評価をいただきました。ただ一軒のみが他と同じとの評価でしたが、詳しくどんな料理をされたのかと聞くと 「酢レンコン!」 という事で、改めて天麩羅とか煮物、はす蒸しで使ってみてくださいと再度お願いしたところ 「これは美味い」 と再評価をいただく結果となりました。

切磋琢磨で味の向上と日本一の農家を目指せ

全国的に名をはせる先輩たちが多い蓮根部会。質も量も、蓮根栽培の先輩たちに追いつけ追い越せで頑張ってほしいですね。

日本一のレンコンです

日本一のレンコンです

レンコンの煮物はお正月のお節料理に必ず使われる縁起のよい食材といわれていますが、その由来は、穴があいているので  「将来を見通せるように」  という願いをこめたものだといわれています。

いまこの加賀レンコン作りに多くの若者が取り組んでいるのも明るい未来が見通せるからだと思います。当社としても1日でも早く、農業に従事する若者のお手伝いができるように取り組んでいきます。

現在、加賀伝統野菜の一つ、加賀レンコンを贅沢に使ったスイーツも手がけています。実は、こんなところにも、株式会社松本のアイデアが詰っているのです。

*豆知識:加賀れんこんとは、

金沢市小坂地区・河北潟干拓地・薬師谷地区・才田地区・森本地区で収穫される蓮根は「加賀れんこん」と呼ばれています。金沢市が指定するブランド野菜の加賀野菜の一つです。
加賀野菜 http://www.kanazawa-kagayasai.com/
蓮根部会 http://www.is-ja.jp/kanazawa/

加賀れんこん  販売者 株式会社 松本