金沢から今は8号線になっている加賀産業道路を真直ぐに目的地の「小松・つづら」さんに向かいます。
えーと、この辺で右に入ってひと山越えると・・・
あれ~右に曲がれない。中央分離帯の代わりにポールが立っていて曲がれない。
何処まで言っても車線の真ん中にポールがあってUターンできません。結局はインターまで行って金沢方面へ戻りました。
曲がるはずだった小道を左に入り、昼まだ暗いうっそうたる竹やぶの中を右左と進んでいくと、目の前が急に広がり真正面に目指す 「つづら」 さんが私たちを待っていてくれます。まるで俗世界から別世界へと通じる道を通って隠れ里にやってきた雰囲気です。
ここの主人であり調理長の池田 氏は、かってギネスブックに 「世界で最も歴史のある旅館」 と出ていた粟津温泉・法師の調理長を長年勤め、小松駅の近くで独立して、06年秋には、どうしてもこの隠れ里の地に店を移したいと自分の思いをすべてこの純日本建築の店に詰め込んで現在の地に場所を移しました。
日本人としてこの店を見て、中に入るだけで一見の価値があると思いますよ。そして最初のお店は池田さんの弟子が受け継ぎ「和餐・伸」として営業をしています。
さてここ 「つづら」 さんとうちとの付き合いが始まったのは5年ほど前からでした。当時、つづらさんで調理師として働いていたU君が家庭都合で辞め、昼だけの仕事を探してうちへスタッフとして勤め始めたのが縁の始まりでした。
彼の調理師の経験は、調理場へ食材を届ける私たちの会社にとって非常に役に立ちました。スムーズに仕事がはかどるのです。また商売のセンスもありました。しかし調理師だからすべて良い訳ではありません。人間として問題のある人も多くいます。
しかし彼は礼儀正しく、仕事をするにあたっての段取りに無駄がなく、他のスタッフの動きを見てフォローにまわれるなどチームワークも抜群でした。
これは持って生まれたものもあるかもしれませんが、ほとんどが後天的なもの、いうならばつづらの親方(調理長)である池田 氏の仕込によるものです。 「親見たけりゃ子を見ろ」 とのことわざがありますが、親子では甘えがありますが、親方と弟子では甘えがありません。人間的にも厳しく育てられたものと思います。
こんな親方(池田 氏)が作る料理です。美味しくないわけがありません。親方は 「ただお客様により心地よい時間を過ごしてほしい。ただそれだけですよ」 と笑っていいますが、古来より多くの先人が作り上げてきた日本料理の技を、そしてお茶の心を真正面から受け止め、引継ぎ 「つづら独自の世界」 を作り上げ、それを今度は次世代に引き継ごうとしているのです。
それが自分の仕事だと、使命だと判っているからこそ、弟子には厳しく当り妥協は許さないのです。我々はただ つづら さんの料理を楽しむだけで十分なのです。
7月13日 昼にて
つづら
〒923-0834 石川県小松市千木野町3丁目81
0761-23-3389
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