農家プロジェクトは、石川県内の農家と当社が深くつながり、そして農家と当社のお客様をつなごうというものです。
こんにちは。「未来を見つめる農家プロジェクト」の推進役を任されている、インターン生・金沢大学3年の浜本彩佳(はまもと あやか)です。
~ 農家プロジェクト:悩みを一緒に考え、解決する存在になりたい ~
シリーズの 3回目は、加賀野菜の金沢・諸江地区のセリです。
2部構成でお届けします。
前半は、ヒアリングで伺ったセリ農家さん情報をお伝えします。
後半は、松本が農家さんと一緒にできることを発信します。
今回は、加賀野菜の「セリ」を栽培している金沢の諸江地区の 堀 友宣さんと奥さんの堀 央子さんからお話をうかがってきました。
■ 加賀野菜の「セリ」について教えていただいた基本
石川県のセリの有名な産地である「諸江」地区。
諸江のセリは、日本で一番茎が細く、筋っぽさがなく香りが高いのが特徴です。
堀さんのセリを食べてみると、本当に香りがよく美味しかったです。
ピーク時には35件もあった諸江のセリ農家さんも、今では堀さんを含め3軒までに減少してしまいました。原因は、セリの需要の減少と栽培する手間がかかるためとお話しくださいました。
ちょうど作業中のセリの選別作業を見学させてもらいました。
1本1本細いセリを取り出し、外側の葉をむしり、手間ひまをかけて綺麗に整えていらっしゃる姿には、ある種の感動と驚きを隠せませんでした。店頭に並んでいるあの綺麗なセリになるまでには、たくさんの手間がかかっていることがわかりました。
お話していると、「セリ」という伝統的な金沢の食文化を大切にしたいという想いが伝わってきました。ちなみに、いまはお正月のお雑煮や七草がゆの時しかスポットライトを浴びなくなったセリですが、松本の社長の若い時には、金沢の食文化のメィンである郷土料理の治部煮において、料亭では必ず青味に「セリ」を使ったそうです。
青味にホウレン草や金時草を使うのは大衆店で、鴨肉と一緒に食べるセリ鍋や、能登牛のすき焼きにもセリをたっぷり入れた小鍋がよく使われていたそうです。
どうしてセリはトップブランドの地位から落ちて金時草がトップになったんでしょうか。社長は「金時草はブームにうまく乗ったからね」といって深くは語りませんでした。
■「セリ」の存在をどのように消費者に伝えるか?
セリの需要が高まるのは年末年始です。でも収穫は11月~4月下旬まで続きます。
私はふと思うのです。何人の消費者の方が、若い世代が、極端なことをいえばプロである料理人の方のうち何人が冬の間ず~っとセリがあることをを知っているのでしょうか?
「若い世代の方はセリ自体を知らないのでは?」
「まずセリを知ってほしい。」
「お正月だけではなく年中食べてほしい」
という熱い想いを堀さんからは、お聞きすることができました。
松本のネットワークを使い、料理人の方に直接にセリの需要をお聞きしました。
「使いたいのか、使いたくないのかと聞かれれば、使いたいのに決まっている!」
「値が安定して品質が良ければ使いたい!」
「鍋、しゃぶしゃぶ、小鉢などの用途は多い!」
「今使っている三つ葉・クレソンなどはあくまでも代用品の立ち位置なんです!」
「年末年始は仕方がないけど、仕入れ値のふり幅は100円以内にして欲しい!」
「限界は350円で!」
このように、迅速に調査できるのが松本だからできることだと考えています。
また松本だからこそ、勝手気ままに好きなことを、隠しておきたい本心を語ってくれるのではないでしょうか。
私は、飾らない本心を引き出せる能力があること、それは凄いことだと思います。
石川県内の農家さんの悩みを一緒に考え、このように問題を1つ1つクリアしていくことで、
少しでもお力になれるのではないかと感じ始めています。
社長!私のレポートはここまでです。
あと何か気づいたことなどがあれば、補足をお願いいたします。