長野の伝統、「氷餅」の奥深さを再発見

長野県・冬の美ヶ原からの雲海

長野県・冬の美ヶ原からの雲海

長野県の冬は非常に寒く、その寒さを利用してさまざまな保存食が生まれました。
氷餅もその一つで、気温がマイナス10℃以下に下がる冬の時期の冷涼な気候と清らかな水源が、氷餅の独特の食感と味を生み出し、保存食として冬の間の食糧を補う目的で作られるようになり、お湯で溶いて離乳食や病気の時の重湯としても使われていました。

冬の寒さと乾燥が作りだす世界

その作り方は、

① 餅を作成する。
② つきたてのお餅を短冊状に切って和紙に包み4~5日、餅を水に浸す。
③ 水に浸した餅を寒空の下で凍らせる。
④ 凍った餅を切り分け、寒風に晒して乾燥させる。
⑤ この過程を経ることで、餅は固くなり、長期保存が可能となります。

氷餅は、和菓子作りでよく使われます。主に、以下のような使い方があります。

・雪景色を表現する

氷餅は細かく砕いて上生菓子にトッピングすると、キラキラと霜が降りたような、新雪の朝のような質感が作れますので、雪の結晶や雪の積もった山などを表現するのに使われることが多いです。おしるこやぜんざいの上に氷餅を散らしたり、道明寺餅の上に氷餅をまぶしたりして、雪景色を表現します。

長野県飯山市の冬景色・冬の厳しい寒さが「氷餅」を生みます

長野県飯山市の冬景色・冬の厳しい寒さが「氷餅」を生みます

・甘味を加えたり、食感を変化させたり

氷餅は、甘味や食感を加えるためにも使われます。あんこやこしあんを包んだ氷餅、氷餅入りのぜんざい、氷餅入りの団子など、さまざまな和菓子に使われています。

・見た目を華やかにする

氷餅は、見た目を華やかにするためにも使われます。抹茶の氷餅や、色付きの氷餅など、さまざまな色や形の氷餅があります。和菓子を彩るアクセントとして、よく使われます。

これを砕いて和菓子などのまわりにつけて雪を表現します。

これを砕いて和菓子などのまわりにつけて雪を表現します。

プロの調理師が挑戦すべき、氷餅の新しい世界

氷餅のユニークな食感と独特の風味は、伝統的な和食だけでなく、多様な料理にアクセントを加えることができる多様な料理にも応用することができる万能食材です。

以下、今話題のChatGPTを使って、料亭のシェフやプロの調理師が挑戦すべき、氷餅を活用した料理レシピを10件ご紹介します。

①  氷餅のお雑煮 :氷餅を柔らかくなるまで煮て、お雑煮の具材と一緒に煮込む。
② 氷餅のきんとん:氷餅を煮て柔らかくし、さつまいもや栗の甘露煮と混ぜて作る。
③ 氷餅の天ぷら :氷餅を薄く切り、天ぷらの衣をつけて揚げる。
④ 氷餅のブイヤベース:伝統的なブイヤベースの中に、氷餅を加えて煮込む。氷餅が魚介の旨味を吸収し、もちもちの食感が楽しめる。
⑤ 氷餅のラタトゥイユ:ラタトゥイユの野菜とともに氷餅を煮込む。氷餅が野菜のジューシーな味を吸収する。
⑥ 氷餅のフォアグラ添え:氷餅を焼き、トーストの代わりにフォアグラのスライスとともに供する。リンゴのコンポートやバルサミコリダクションを添えて。
⑦ 氷餅の餅ピザ :氷餅を焼いて、ピザの具材をのせて焼く。
⑧ 氷餅の餅ラザニア:氷餅を薄く切り、ラザニアの層の間に挟む。
⑨ 氷餅のカルボナーラ:スパゲッティの代わりに氷餅を使用し、伝統的なカルボナーラソースで和える。
⑩ 氷餅のリゾット:アルボリオ米の代わりに氷餅を使用してリゾットを作る。鶏の出汁や野菜の出汁で煮込み、最後にパルメザンチーズを加えて仕上げる。

さすがに無理やり感が出ていますが、フュージョン料理としての方向性は出ているように感じます。

氷餅は、長野県の伝統的な保存食として、長い歴史を持つ食材です。その製造方法や利用方法は、地域の気候や生活習慣を反映しており、日本の食文化の多様性を感じさせます。

飲食店のオーナーや調理長の皆さんには、この伝統的な和菓子での伝統的な利用法から、新しい料理のアイデアや、その魅力を広める活動を期待しています。