農林水産省の北陸農政局と金沢大学のHPに取り上げられました。
去年の11月9日に金沢大学サテライト・プラザ交流サロンで行われた両者の共創事業の「アグリソン」にファシリテーターとして六次産業化プランナーの私が参加させていただきました。
農林水産省の北陸農政局の共創事業のHPより抜粋
今年も参加して欲しいとのオファーがありましたので、去年は何とか合格点をいただけたと一人合点しています。北陸農政局のHPにも金沢大学のHPにも私が出ているのを確認して(笑い)、安心したので情報をオープンにいたします。
■ 今の日本の農業は大ピンチを迎えています。
農業就業者の80%が60才以上で平均が66.6才。70歳以上が40%以上なのです。
担い手不足に加え、収益性の低さが問題となり、あと10年もすれば日本の農業就業者は一気にいなくなってしまいます。そしてこれは確実に避けることはできない現実です。
(資料:「平成30年農業構造動態調査」)

北陸農政局のHPより
農村の現場では従来の考えや発想にとらわれない若い方々の力と新たな視点が渇望されています。
このピンチを救うべく、農林水産省の北陸農政局と金沢大学が立ち上がりました。
去年の5月から半年をかけて農学部以外の学生にも農業に関心を持ってもらうべく
「ボーっと食べてんじゃねーよ!」

金沢大学のHPより
とタイトルを掲げ、農業の様々な課題に対し、学生や事業者、農業者のメンバーでのディスカッションや体験学習を通じて解決のためのアイデアを創出する共創事業です。
その最後の〆が11月9日に金沢大学サテライト・プラザ交流サロンで、学生と農業者が6次産業化プランナー、中小企業診断士、金融機関(日本政策金融公庫)と一緒にグループディスカッションを行い、農業者が抱える課題を解決する新たなビジネスプランを考えるアグリソンでした。

会場は近江町近くの金沢大学サテライトプラザ
アグリソンとは、アグリカルチャー(農業)+アイデアソンで、当日は6つのグループに分かれそれぞれの課題ごとにビジネスモデルをタップリともみました。

グループワークの様子・金沢大学HPより
最初にオファーをいただいた時は、金沢大学も農学部を新設する下準備かとも思いましたが、農学部のない金沢大学だからこそ、10年後20年後の将来を見つめ学生に農業への関心を深めてもらおうという遠謀深慮でした。
しかも逆に農学部のように農家の後継者がいないおかげで既成概念にとらわれないアイデアが多く出ていていました。
例えば私たちのグループの命題は、

グループワークの様子02・金沢大学HPより
加賀市の地域振興野菜である「ブロッコリー」を活用した6次化商品(新商品)を開発したい。
そこで学生から出たビジネスプランは、
健康食で美容にもいいブロッコリーをご飯に混ぜて美容食として普及させようとのアイデアでした。その名も「カガッコリー」!
毎日、加賀のJAでは農家から何トンとブロッコリーが出荷されてきますが、その中で毎日、100K以上、日によっては200K!が不良品として返品されるとの事でした。

一回目のビジネスプラン発表・金沢大学HPより
その理由は、いまは問題ないが一日、二日たち消費者に届くころにはブロッコリーに花が咲き見栄えが悪くなるおそれがあるので返品するとの事でした。
農家は当然ながら吟味して選別して出荷するのですが、どうしても返品が出て、それは廃棄されているそうです。

混ぜるブロッコリー:カガッコリー、金沢大学HPより
この食品ロスの問題を、収穫した日に加工することにより食品ロスをなくす。というビジネスモデルが考え出されました。
日本政策金融公庫さんもJAさんが本気で工場を新設するなら資金を出しますよ。と言ってくれるぐらいの素晴らしいプランでした。

最終発表「混ぜるブロッコリー」・金沢大学HPより
■ 農業革命・前夜
この半世紀で、農業就業者数は約6分の1になり、農地面積は約4分の3に減少するなど、我が国農業を取り巻く状況は大きく変化しています。
現実に全国の地方では中山間地域を中心に過疎化が進み大量の耕作放棄地が出てきています。それは石川県でも例外ではなく、当社の「農家プロジェクト」でインターン生と一緒に農家を廻ってみると、その実例をいくつか見聞きしひしひしと感じました。その波は奥能登だけではなく金沢近郊まで押し寄せています。
しかしこの大ピンチは逆にチャンスに変えれるかもしれません。
高齢化で体がいう事を聞かなくなり、ギリギリになっての突然の休農・離農であまりにも急激にやめてしまうから、農地が一瞬にして大量に余るようになります。もし新規就農者がいて、それを手に入れることができるのなら一人当たりに相当広い量の農地を持つことができます。
もし新規就農者いなくても近くのやる気のある農家にどんどん農地が集まり、日本の農業は一人当たりに賄える面積が一気に多くなるので一気に稼げる仕事になる可能性があります。問題はそこで働く人をいかに確保するかに移ってきています。

能登・珠洲のスエヒロさんにも多くの農地が集まります
まずどれだけ農家が放棄した農地を荒れる前に素早く利用し若手に再分配できるかが勝負となります。AIやドローン、衛星による農業などが一気にできるようになれば、楽に儲かる農業の道が開きます。
農業は稼げる仕事となり、地方に行き農家になりたい人が急増し人手の問題は解決します。
■ 儲かる農業が日本を救う
この流れが起こせれば、日本の農業は再生できます。これはピンチではなく超特大チャンスなのだと考えられます。
これは早すぎる初夢なのでしょうか。
今回の農林水産省と金沢大学の共創事業は、ただ単に「一般の学生に農業に興味を持ってほしい」に留まらず、回数を重ねるごとに農業の新しいビジネスモデルを創り上げるという命題の元に学生と農業者が農業の未来、すなわち日本の未来をを考えるプロジェクトとして成長していく可能性を感じました。
長らく農業は「キツい・汚い・危険」の3Kとされてきました。しかし今後の農業は、いかに魅力的に、かつハードルを下げられるかが勝負となってきて「稼ぐ・効率化・簡略化」の新・3Kが未来を切り開くキーワードになるのでしょう。

株式会社 松本
https://matumoto.co.jp/
株式会社松本は、食文化と歴史を少しでも多くの方に知ってもらい本物の味を味わってもらいたいと願っております。
この記事を書いているのは、金沢市・近江町市場の一角に店を構える、1958年創業の業務用食品卸会社「株式会社松本」の松本信之です。
当社では、全国でも希少となった選りすぐりの食材を仕入れ、あるいは独自に加工し、全国のホテルや料亭などの飲食業界・フードサービス業の皆様へお届けしています。
■ 私たちの仕事は、食材に“新しい価値”を吹き込むことです
料亭で供される一皿の料理。その一皿の背後には、実に多くの人の手と想いが込められています。
株式会社松本は、そうした日本の繊細な味、美しい料理を支える「食の裏方」でありながら、単なる卸売業ではありません。
私たちは、料理長とともに悩み、考え、試作を重ねながら、食材そのものの提案や新商品開発を行っています。ときには生産現場に足を運び、農家・漁師・海女さんなどの一次生産者や、食品加工業者と連携し、一貫した食材ストーリーを形にします。
「卸売業でありながら、商品企画・開発まで行う」。
気がつけば、私たちは“ファブレス企業”となっていました。
※ファブレス=“ファブ”(工場)+“レス”(ない)。つまり、自社で工場を持たない製造開発型企業のこと。
■「金沢を世界一の美食のまちに」
私たちが目指すのは、ただの商いではありません。
食の魅力を通して、金沢というまちそのものに新しい価値を創造することです。
スペインの小都市・サン・セバスチャンは、人口18万人ながら、わずか10年で星付きレストランが立ち並ぶ“世界一の美食のまち”へと進化を遂げました。いまや世界中からグルメを求めて人々が訪れています。
この「地方都市の成功モデル」を、私たちは金沢にも実現したいのです。
一緒に、新しい味、新しい価値を生み出し、金沢を世界の美食都市へと育てていきませんか?
■ お取引先の一例
嵐山吉兆様、強羅花壇様をはじめとする全国の一流料亭・レストランに加え、
地元・金沢でも、ミシュランガイドで星を獲得されているお店の多くに、長年ご愛顧いただいております。
たとえば、つば甚様、銭屋様、浅田屋様、料理小松様、エンソ様など――
“金沢の味”を支える料理人の皆様と、共に歩んでまいりました。
代表取締役 松本信之
農林水産省認定 6次産業化プランナー
フードアナリスト NO.25042013
【検討中の企業様へ】
★TEL:076-232-2355
こちらからお電話ください。
(株)松本の代表番号になります。
電話の際は「HPを見た」と言っていただけるとスムーズに対応可能です。
【電話対応時間】平日9:00~16:30
下記の問い合わせフォームでの受付も可能です。
問い合わせフォームは24時間対応しています。
些細なことでも構いませんので上記のリンクからお気軽にどうぞ!
メールアドレスからでもどうぞ!
oishi@matumoto.co.jp