新ブランド確立を目指して・兼六いも

米作りの基本 北辰農産の米作りのメッセージ

農家プロジェクトは、石川県内の農家と当社が深くつながり、そして農家と当社のお客様をつなごうというものです。

こんにちは。「未来を見つめる農家プロジェクト」の推進役を任されている、インターン生・金沢大学3年の浜本彩佳(はまもと あやか)です。

~ 農家プロジェクト:幻の兼六イモ 復活に賭ける~

 シリーズの 5回目は、金沢近郊・白山市のさつまいもの話です。

2部構成でお届けします。
前半は、ヒアリングで伺った農家さん情報をお伝えします。
後半は、松本が農家さんと一緒にできることを発信します。

■ ヒアリングを通して学んだ北辰農産

今回はお米を作っているの「北辰農産」さんへお伺いしました。その直営店としての位置づけが「稲ほ舎」というショップです。
お店の「カエルやトンボと一緒に育った稲穂から、一杯のしあわせとひとつぶの大切さを届ける」というコンセプトがしっかり伝わるような商品ラインナップ。お米のほかにもお餅やかき餅が人気です。

雑穀米も多くあります

雑穀米も多くあります

その中でも一番重要にされていることは、いかにお米の味をお届けできるか?
この思いは、社員共通で全員でアイデアを出し合い「稲ほ舎」「北辰農産」を作り上げています。また、ギフトに力を入れており、結婚式の贈り物や出産祝いの場面で県内外問わず多くの方が利用されています。

今回お話を聞かせていただいたのは、代表である舘(たち)さん。地域のために新しい挑戦をされている笑顔がステキな方です。稲ほ舎も田んぼや自然について地域ぐるみで学べる場づくりを~そんな思いからスタートしました。

舘さんとのヒアリング

舘さんとのヒアリング

その中の1つとして、米作りのほかにも現在組んでいることがあるそうです。

■ 石川県のブランド確立を目指す「さつまいも」

石川県の南部で「兼六いも」を新たな石川県のブランドにしようという動きが進んでいます。その中心にたってらっしゃるのが舘さん。地元の企業、石川県立大学といった農業分野以外の多くの方がこの活動に携わっています。

異様に大きい兼六いも

異様に大きい兼六いも

兼六いもは戦前の石川県で誕生したブランド・さつまいもです。
一時は全国に普及していましたが、栽培の難しさやサイズが小ぶりなどの理由から作られなくなり昭和30年代後半には県内から姿を消した幻のサツマイモなんです。しかも安納芋のルーツなのかもしれないという学説もあるそうです。

兼六いもの特徴は、なんといっても「色」。オレンジ色と黄色の中間くらいの色です。食べてみると、しっとり系のいも。石川県民の私はあまり食べたことのない感じでした。社長は鳴門金時系のいもかもしれないね~。と言っていました。

焼き芋にしました

焼き芋にしました

ただ事前情報ではサイズの小さい物しかできないと聞いていましたが、実際に試作用としていただいたものは1ケが2Kを超えるものがあるなどとても大きな物でした。かっては砂丘地で作られてましたが、いまは白山市の畑で試験栽培をしているので栽培地の地力が違うからなのかもしれません。

舘さんからはこれからのブランド化に向けて「兼六いも」そのものをアピールしていくのではなく、加工品で多くの方に手に取ってもらいたいとお話しくださいました。

農家プロジェクトのヒアリング後、舘さんから試作品として兼六芋の「ペースト」と「チップス」を作ってほしいとの依頼を受けました。

■ 1週間後に舘さんが試作品を食べに松本に来られました。

どちらも「美味しい!!!」とのお声を頂くことができました。

兼六いもペーストを試食中

兼六いもペーストを試食中

ペーストは一度焼いていることにより甘味がギュッと引き出されています。
チップスは塩と砂糖の2種類の味付けで、どちらも手が止まりません。
また、松本の既存商品としてさつまいもの品種は違いますが、「くずもち」と「干しいも」も提案させていただきました。

今後、石川県の新しいブランドとして、鮮やかなオレンジ色を活かして料理の素材やお菓子のの原材料として利用することが期待されています。
どこかで松本がお手伝いできる日も近いのかもしれません。
こうご期待です。