Monthly Archives: 10月 2016

バイ貝の刺し身

食材の旅・隠岐のばい貝

松本社長の食材の旅 隠岐の島のバイ貝編

隠岐の島は金沢の食糧庫のひとつです

株式会社松本では、生産者や収穫者と直接コミュニケーションをとり、安心・安全で質の高い食材の確保を行っております。

~ 松本社長の食材の旅 ~

シリーズの5回目は、島根県・隠岐の ばい貝 の物語です。

 秋の風が吹き始めた頃から金沢の近江町市場の立ち食いおでん屋さんには多くの観光客が詰め掛けています。

金沢おでんは大人気

金沢おでんは大人気

新幹線開業の一年前から東京のキー局を中心に金沢の特集を組むようになり、そのなかで「金沢おでん」の特集が庶民的であり、かつその具材も金沢特有のネタを使うということで、珍しくもあり、全国的な注目を集めています。この店は新幹線開業の半年前からオープンをした店なのです。しかも入居しているビルが来年には立て替えるということで期間限定の開店なのです。

さすがに夏場は苦戦をしていましたが、春がやってくるまでは大賑わいとなるでしょう。

■ 金沢おでんとバイ貝

 その金沢おでんに欠かせないものの一つに 「バイ貝 (白バイ貝) 」があります。

 刺身にも出来る大き目のバイ貝を茹でて掃除をしてから (この刺身用の大きさが金沢おでんのポイントなのです)、おでん鍋の底が見える位の透明なあっさりとした、それでいて繊細で濃厚な出しつゆで素材本来の味を楽しめるようにして、お客様にお出しするのが金沢流なのです。

プリッとした歯ごたえの身と濃厚な肝はクセになるおいしさです。また、このバイ貝からも濃厚な出汁が出ることで金沢おでんは一層おいしくなるのです。

西郷漁協さんから差し入れをいただきました

西郷漁協さんから差し入れをいただきました

 さてこのバイ貝、金沢近海であがるものは 「加賀バイ」、富山湾で取れるものを 「越中バイ」と呼ばれていますが、近年では対馬海流の暖流と日本海流の寒流が流れ、その2つの海流がぶつかり合う遠く離れた島根県の隠岐の島からも、その水揚げのすべてが金沢に送られてきます。

富山以西の日本海側ではどこでも採れているバイ貝ですが、なぜか他の産地からの入荷はなく、隠岐の島産だけ限定で金沢に送られてくるのです。それは隠岐の島が漁獲量が多いということではありません。秘密は、その品質にありました。

かご漁のバイ貝採り

ばい貝船入稿

 日本海の沖、隠岐の島の豊かな海で育った新鮮なバイ貝達は、複数の船団で年間を通じて 「ばいかご漁」 と呼ばれる、ロープに付けたかごに餌を入れて海底に沈めて、おびきよせて中に入ったところを漁獲する手法で漁獲されています。

他産地のバイ貝と比較して、日持ちがよく、甘みが強い品質が加賀料理の食材として十分に通用するレベルの素材なのです。

 上記のようにバイ貝は金沢では、おでん種として、あるいは刺身として大きなものが珍重されます。関東など東日本では逆に、あまり刺身としては食べられず、炊いて前菜や煮物などに使うため小振りのものの方が高く、大型のものや小さいものはセリ値が安いのです。

すべての船では殺菌海水が使われている

すべての船では殺菌海水が使われている

年間を通してあまり味が変わりませんが、貝殻は薄くもろいため、割れたカラが異物として嫌われるため東京では人気がないと思われます。
しかしその身もワタも大きく歩留まりがよく、特に貝類には珍しくワタには苦みがなく、おいしい貝なのです。

10月18日からの今回の旅では、金沢中央市場の荷受のウロコ水産の副社長 川邉俊彦 氏と近江町市場の魚屋の面々とともに隠岐の島の西郷港を訪れ、その実態に迫ります。

さあ、箱詰めが始まります

さあ、箱詰めが始まります

西郷港では殺菌海水を自ら製造しています

西郷港では殺菌海水を自ら製造しています

■ 隠岐の島のバイ貝は、金沢仕様に合わせた漁業

西郷港の漁業協同組合 JFしまね 販売課長・齋藤 敬 氏と面談をして色々とお話を伺いました。

・週に、二回五隻の船で資源保護のための自主規制をしながらその上限が一回 5K入りで1000箱だけの限定のカゴ網漁をしています

社長みずから先頭に立ってバイ貝を選別します

社長みずから先頭に立ってバイ貝を選別します

・五隻の船はそれぞれが漁をするの範囲が決まって競業することはありません。

・それらはすべて金沢だけに送っています。

・1000箱のバイ貝は、一旦境港に送られそこからトラック便で金沢に送られる

・資源確保だけではなく、経費面でもトラックの積載量の面からも一回1000箱の漁と決めている。

・カニの解禁を迎えると四隻の船はカニ漁に周り、一隻だけがバイ貝漁を行なう。

選別作業が顧客指示の源です

選別作業が顧客指示の源です

 ・それが冬になるとセリ値の上がる原因である。

・その船がマルヤマで、これが一番セリ値の出る船であり、若手が多い船です。

・すべての船が殺菌水を使い、衛生面に気を使っている。

・セリ値の高い船は手間と経費をかけ選別や、鮮度の落ちない工夫をしている。

★ 手間を掛ければ掛けるだけ、美味しくなる事が、ここでも証明されjました。

・かご漁の餌は、経費節減のためサバや鰯が使われていますが、単価の安いニシンを使うかどうか検討中でしたが、意見を求められ金沢側から

殺菌海水に付けたスポンジが秘密の一つです。

下に敷くスポンジ、たっぷりの氷も鮮度保持の秘密

 「それは困る!」

「集魚方法の餌としてニシンはよく集まるのは分かりますが、煮物にすると臭い匂いがするで使わないで欲しい」

「それは年を召したお客様からよく聞く話です」 との金沢からの要望を伝えました。

齋藤 敬 氏からは 「聞いてよかったです。実はもうニシンの見積もりも、サンプルももらって実証実験をするだけになっていたのです。」

「やはりお客様と直接に接している人たちと話さなければいけないですよね。」と我々とのタックに前向きな意見をいただきました。
その他にも、

・一本釣りの目鯛などの水揚げがあるが、扱いが雑

・その修正があれば金沢で引きは取る

・バイ貝を運ぶトラックの隙間に入れてくれば運送費が安くなり、お互いにメリットがあるのでは・・・・

その後、宿に入り何やかやと雑談が始まりましたが、結論としては

船の乗組員が全員で選別に取り掛かります

船の乗組員が全員で選別に取り掛かります

 手間をかけるだけの工賃分が、セリ値で出れば、すべての船がそうするのだろうが、目に見えての費用対効果がすぐに上がらないだろうから、実現するまでには時間がかかるだろう。

 それはそれで仕方がないことだが、一船だけの問題ではないという事を自覚しなければならない。
そして乗組員の人手不足や高齢化の波に逆らい、若手を育て、夢のある漁業者にするためには、産地全体でイメージアップや質のアップ、ブランド化に取り組まなければならない。

我々としても産地をそだて、消費者に良いものを提供するには、産地と漁業者とタックを組んで取り組まなければならない。との結論に落ち着きました。

全国大会パンフ

和の食材に対する目利きとしての評価の結果として

芽生会でブース出店

芽生会全国大会でブース出展

株式会社松本では、メーカー様、飲食店様の商品開発のお手伝いをさせていただいております。

芽生会全国大会の新聞記事

芽生会全国大会の新聞記事

金沢という土地柄、料亭や日本料理店が多いのですが、その料理業界には「芽生会(めばえかい)」という一大組織があります。

 全国の名だたる料亭や日本料理店を中心に、様々なジャンルの飲食店が加盟していて、2014年10月5日(日)~7(火)には第61回 全国芽生会の金沢大会が石川県立音楽堂ホールで開催されました。

写真はその時の様子です。

■ 五郎島金時の商品を提案しました。

 その会場で株式会社 松本は、ブース出店をさせていただきました。金沢らしいものとの要望でしたので、地元だけで生産されていて他にはない、珍しい食材の加賀野菜の 「五郎島金時いも」 を使った商品をいくつかを提案いたしました。

かわにさんとツーショット

かわにさんとツーショット

五郎島金時は、300年ほど昔、鹿児島から種イモを持ちかえり、金沢の郊外にある五郎島町で栽培が始まりました。さつまいも作りに最適な砂地で、水や肥料を極力減らしてじっくり育てることでネットリ粘質系ではなく、水分の少ない糖質系でホクホクの食感で上品な甘みのさつまいもに仕上がります。

設営の様子

設営の様子

その後、旅サラダ(2017年8月27日放送)や満点青空レストラン(2017年9月10日放送)でも紹介されましたので記憶に新しいことと思います。そこで案内役をされていた農業法人の 『かわに』 さんと一緒に全国の料理屋さんの若旦那さんのみなさんに  「五郎島金時焼き芋ペースト」 「五郎島金時キントン」 「五郎島金時羊羹」 「五郎島金時旨煮」 「五郎島金時のスイートポテト」 を試食していただきました。

うちの娘もテレビ出演

うちの娘もテレビ出演

試食された飲食店様からは、かわにさん自身のキャラクターも受け高い評価をいただき、その後の 『かわに』 さんの新商品スイートポテトや大手流通業のおせちの一品として使われております。現在、スイートポテトは金沢百番街あんと内でも人気のお土産品の一つになっています。

そもそも「芽生会」とは、料理店の若手の経営者達が新しい料理店のあり方を模索するために昭和の初めごろに発足した集まり。その後、その動きが全国に広がり、現在は7ブロック37エリアの440を超える飲食店、宿泊、企業、団体が加盟しています。とはいえ、全国で500以下なので、選りすぐりの名店ばかりなのは言うに及びません。

説明にも力が入ります。

説明にも力が入ります。

「金沢芽生会」に加盟しているのは、『金城楼』 『つば甚』 『大友楼』 『山乃尾』 『つる幸』 『魚半』 『千取寿し』 『銭屋』 『浅田屋』 『北間楼』 『金茶寮』 『不室屋』 『壽屋』『滝亭』の14件です。

いずれも金沢を代表する名店ばかりです。
株式会社松本でもお取引があるところが多く含まれています。

■ ルレ・エ・シャトーのお客様

 金沢・芽生会の中の一店、『銭屋』さんが、先日、「ルレ・エ・シャトー」に新たに加盟しました。「ルレ・エ・シャトー」とは、1954年に創設されパリに本部を置き、世界60カ国以上から厳格な審査をクリアした約540の施設のみが加盟を認められる世界的権威を誇るホテルとレストランの会員組織です。

国内では箱根の 『強羅花壇』さん、松本・扉温泉の 『明神館』 さん、加賀・山代温泉 『べにや無何有』 さんなどが、「ルレ・エ・シャトー」メンバーです。ちなみに3社とも松本とお取引をさせていただいております。ここに 『銭屋』 さんは、日本料理店とてしは3番目となる加盟を果たしたというわけです。

もちろん、『銭屋』 さんは、株式会社松本のお取引先であり、厳選された食材をお届けしております。世界的な権威のある「ルレ・エ・シャトー」に評価され加盟されたことを、当社としても誇らしく感じております。

 なお、2016年11月には、「ルレ・エ・シャトー」の世界大会が東京で行われます、そのあとに 『べにや無何有』 さんがイベントを実施するそうです。この両イベントとも 『銭屋』 のご主人が料理を担当するそうです。

■ ミシュランガイドのお客様

 また、先に発刊された 『ミシュランガイド 富山・石川(金沢)2016 特別版』 の中では、多くの日本料理・寿し・フランス料理等の料理店が当社のお取引先にあたります。

星一つ以上をいただいたお客様は17件にもなりました。
選ばれた料理店とともに、当社も嬉しく思います。

これらの選出は、当社の和の食材に対する目利きとして評価と受け止め、今後も金沢の飲食業界をサポートし、盛り上げていく存在でありたいと考えています。 

【参考】

日本国内の「ルレ・エ・シャトー」メンバー
※「★」マークは、株式会社松本のお客様です。和食の旅館・料亭10軒中4件が該当します。

● あさば(伊豆 修善寺)
● 柏屋(大阪)
★ 強羅花壇(箱根)
★ 扉温泉明神館(松本)
★ べにや無何有(加賀)
●  ラ・ベカス(大阪)
● オトワレストラン(宇都宮)
● 忘れの里 雅叙苑(妙見温泉)
● オテル・ドゥ・ミクニ(東京)
● 神戸北野ホテル(神戸)
● 青柳(東京)
● 別邸仙寿庵(谷川温泉)
● レストラン サン・パウ(東京)
● ヒカリヤ ニシ(松本)
● レストラン モリエール(札幌)
● 要庵 西富家(京都)
★ 銭屋(金沢)
● ドミニク・ブシェ トーキョー(東京)
● 西村屋本館(兵庫・城崎温泉)
● 天空の森(鹿児島・南きりしま温泉)

ミシュランガイド富山・石川(金沢)2016特別版より当社お取引先抜粋

★★ 一献(日本料理・金沢)
★★ 貴船(日本料理・金沢)
★★ 小松(日本料理・金沢)
★★ 銭屋(日本料理・金沢)
★★ つづら(日本料理・小松)
★★ つる幸(日本料理・金沢)
★★ 六花(日本料理・金沢)
 ★ 浅田屋(日本料理・金沢)
 ★ いけ森(日本料理・金沢)
 ★ 金茶寮本店(日本料理・金沢)
 ★ 小泉(日本料理・金沢)
 ★ さかい(日本料理・金沢)
 ★ 鈴おき(日本料理・白山)
 ★ つば甚(日本料理・金沢)
 ★ みつ川(寿し・金沢)
 ★ ゆづる(日本料理・金沢)
 ★ 和田屋(日本料理・白山)